Fcloud Shizuoka 操作マニュアル

バージョン 0.1.0  /  QGIS 3.14 以上対応

概要

Fcloud Shizuoka は、静岡県森林クラウド(fcloud.pref.shizuoka.jp)の公開APIと、 Shinrinbo Code Converter が生成した森林簿 GeoPackage を連携させる QGIS プラグインです。 ドックパネルから保安林台帳・森の力再生事業・経営計画・林地開発の情報を検索・閲覧し、 地図上でフィーチャーをハイライト表示できます。

できること

  • 保安林台帳の地番照合・ハイライト表示
  • 森の力再生事業の検索・実施箇所レイヤー表示
  • 経営計画の読み込み・計画箇所レイヤー表示
  • 林地開発(許可・連絡調整)の検索
  • API取得データのローカルキャッシュ

対象データ

  • 静岡県内の森林簿 GeoPackage
  • 静岡県配布の森林計画図SHP
  • 静岡県森林クラウド公開API
  • MVT(Mapbox Vector Tiles)形式の地理データ

本プラグインで表示する保安林台帳・森の力再生事業・経営計画・林地開発などの情報は、 静岡県が公開するオープンデータおよび静岡県森林クラウドの公開データをもとに、 QGIS 上で参照しやすいよう取得・加工・編集して表示しています。

静岡県が配布する森林計画図SHPファイル(KEY1フィールドを含むもの)も 接続レイヤーとして利用できます。SHPには森林簿属性(材積・林齢など)が含まれないため、 小班情報パネルの表示は動作しませんが、市町村名称・地番の各フィールドが含まれていれば 保安林台帳の地番照合・ハイライト機能は利用できます。 森の力・経営計画・林地開発のAPI検索およびレイヤー表示も利用可能です。 完全な機能(小班情報パネル含む)を利用するには、Shinrinbo Code Converter で作成した GeoPackage(GPKG)の使用を推奨します。

動作要件

項目要件
QGIS バージョン3.14 以上
動作確認環境QGIS 3.40.10(Windows・Linux)
インターネット接続必須(API・MVTタイルへのアクセス)
GeoPackageまたはShapefileShinrinbo Code Converter で生成した静岡県森林簿データ
または静岡県配布の森林計画図SHPファイル
対象地域静岡県内のみ

インストール

QGIS公式リポジトリからのインストール手順(推奨)

  1. QGIS のメニューから プラグイン → プラグインの管理とインストール を開く
  2. 「すべて」タブで Fcloud Shizuoka を検索する
  3. プラグインをインストール をクリックする
  4. インストール後、ベクタツールバーに森林クラウドアイコンが追加される

ZIP からのインストール手順

  1. 配布された fcloud_shizuoka.zip をダウンロードする
  2. QGIS のメニューから プラグイン → プラグインの管理とインストール を開く
  3. 左側の「ZIP からインストール」タブを選択する
  4. 「…」ボタンで先ほどの ZIP ファイルを選択し、プラグインをインストール をクリックする
  5. インストール後、ベクタツールバーに森林クラウドアイコンが追加される
インストール直後はドックパネルが非表示です。ツールバーのアイコン、またはメニュー ベクタ → 静岡県森林クラウド をクリックして表示します。

アップデート

QGIS公式リポジトリからインストールした場合は、 プラグインの管理とインストール → アップグレード可能 に表示され次第、通常のプラグインと同様に更新できます。 ZIP からインストールした場合は、新しい ZIP を配布された際に同じ手順で上書きインストールしてください。 または プラグインの管理とインストール → インストール済み から Fcloud Shizuoka を一度アンインストールしてから再インストールしてください。

画面構成

左パネル(情報表示)
GPKGレイヤー: forest_1.gpkg ▾
選択中の小班
クラウド情報
小班: 001-001-A
市町村 / 林班 / 樹種 / 林齢
施業履歴 など…
右パネル(森林クラウド検索)
保安林台帳
整備事業
森の力
経営計画
林地開発
市町村 ▾ 大字 ▾ 地番 検索
検索結果テーブル(行選択でハイライト表示)
レイヤー追加: 林道 ローカル保存 取得日時: 2026-05-16 10:30 更新
エリア内容
左パネル上部接続する GeoPackage レイヤー/SHPレイヤーを選択するコンボボックス
左パネル「選択中の小班」タブ地図上で選択したフィーチャーの森林簿属性を表示
左パネル「クラウド情報」タブ右パネルの表で選択した行の詳細情報を表示
右パネル保安林台帳・森の力・経営計画・林地開発の検索・表示
下部バーレイヤー追加ボタン、キャッシュ操作

GPKG レイヤー接続

プラグインはプロジェクトに読み込まれた .gpkg 形式のレイヤーを自動検出します。 左パネル上部のコンボボックスから使用するレイヤーを選択してください。

① QGIS にプロジェクトを開く
② GPKG レイヤーを追加
③ コンボで選択
④ 市町村リストが自動更新
GPKG レイヤーをプロジェクトに後から追加した場合でも、コンボボックスには自動的に反映されます。
静岡県配布の森林計画図SHPファイル(KEY1フィールドを含むもの)もコンボボックスから選択できます。

保安林台帳

静岡県森林クラウドの保安林台帳データを市町村・大字・地番で絞り込んで表示します。 接続した GeoPackage の地番データと照合し、一致状況を色分けで示します。

検索手順

① 市町村を選択
② 大字・地番を指定(任意)
③「検索」ボタン
④ 結果テーブルが表示
市町村を選択すると大字リストが自動で読み込まれます。地番は親番号のみ入力します(枝番は照合時に自動処理)。

行選択とハイライト

テーブルの行を選択(クリックまたは キー)すると、 対応するフィーチャーが地図上にハイライト表示され、自動的にズームします。 ハイライトの色は地番の一致状況を示します(凡例参照)。

ボタン説明
近傍データ ON/OFF地番の一桁・二桁ズレの近傍フィーチャーを黄・赤・橙でハイライト表示します。デフォルトはOFFです。
公図連携 ON/OFFkozu_xml_integrator プラグインと連携し、行選択時に自動で公図を呼び出します。kozu_xml_integrator がインストールされていない場合は無効です(詳細は公図連携参照)。

森の力再生事業

森の力再生事業の実施記録を農林事務所・年度・事業区分・整備者で検索します。

検索手順

① 農林事務所を選択
② 年度・事業区分を選択(任意)
③「検索」ボタン
④ 整備者で絞り込み(任意)
保安林台帳タブで市町村を選択した状態で「森の力」タブに切り替えると、 対応する農林事務所が自動的にセットされます。

実施箇所レイヤー

「実施箇所レイヤー」ボタンを ON にすると、MVT から取得した実施ポリゴンをレイヤーとして追加します。 取得済みのキャッシュがある場合はすぐに表示され、ない場合は静岡県全域のタイルを取得します(初回は時間がかかります)。

レイヤーが OFF の状態で行を選択しても地図はズームしません。レイヤーを ON にしてから行を選択してください。

経営計画

森林経営計画の認定状況と面積データを市町村別に表示します。

読み込み手順

①「読み込み」ボタン
② 認定権者別に一覧表示
③「計画箇所レイヤー」で地図表示

「計画箇所レイヤー」ボタンを ON にすると、市町村ごとに色分けしたポリゴンレイヤーが追加されます。 テーブルの行を選択すると、対応する市町村エリアにズームします。

一度読み込んだデータはプロジェクトフォルダ内に自動保存されます。次回起動時はキャッシュから高速に読み込まれます。

林地開発

林地開発許可・連絡調整の情報を開発区分・申請者・開発目的・所在市町村で検索します。

検索手順

① 開発区分・申請者・目的を入力
② 所在市町村を選択(任意)
③「検索」ボタン
申請者・所在地は部分一致で検索されます。開発区分を「許可」「連絡調整」のどちらかに絞ると結果が整理されます。

林地開発レイヤー

「林地開発レイヤー」ボタンを ON にすると、許可・連絡調整それぞれの MVT レイヤーを地図に追加します。 行を選択すると申請者名を MVT から照合して対象フィーチャーにズームします。


ハイライト色の凡例

保安林台帳の行選択時、GPKG の地番データとの照合結果に応じて次の色でハイライト表示します。

意味 条件
完全一致 地番親番・枝番ともに GPKG と一致
近似一致 地番親番は一致するが枝番が異なる(または GPKG に枝番なし)
近傍一致(一桁ズレ) 親番の末尾1桁が異なるフィーチャー(近傍データ ON 時のみ表示)
近傍一致(二桁ズレ) 親番の末尾2桁が異なるフィーチャー(青・黄・赤が存在しない場合のみ表示)
赤枠 選択ハイライト 森の力・経営計画・林地開発でレイヤー上の対象フィーチャーを示す
赤・橙ハイライトは「近傍データ」ボタンが ON のときのみ表示されます。 デフォルトは OFF です。近傍一致は参考情報であり、実際の地番との同一性を保証するものではありません。

表示の優先ルール


公図連携(kozu_xml_integrator)

kozu_xml_integrator プラグインがインストールされている場合、 保安林台帳・森林簿タブの「公図連携 ON/OFF」ボタンを ON にすることで、 テーブルの行選択のたびに対応する大字・地番を kozu_xml_integrator 側へ自動送信し、 法務局地図(公図)を検索・表示できます。

①「公図連携」を ON
② テーブルの行を選択
③ kozu 側で大字選択・地番検索を自動実行
④ 該当箇所へズーム
送信元タブ大字として送信する値地番として送信する値
保安林台帳大字親番(枝番がある場合は「親番-枝番」に結合)
森林簿大字名称地番_親番と地番_枝番を「親番-枝番」に結合
連携 ON 時に kozu_xml_integrator のウィンドウがまだ開いていなければ自動的に起動します。 ウィンドウを手動で閉じた場合、連携ボタンが ON のままでも以降の行選択では再送信されません。 一度 OFF にしてから再度 ON にしてください。
kozu_xml_integrator 側のデータベースに、対象市町村の法務局地図XMLが インポート済みであることが前提条件です。 未インポートの市町村・大字を選択した場合、kozu のウィンドウは開き地番欄に 文字は入力されますが、大字の選択・地番検索のどちらも一致するデータが見つからないため 目に見えるエラーは表示されないまま無反応に見えます(大字コンボボックスは 候補にない文字列を渡されても無言で無視するため)。 連携がうまく動かない場合は、まず kozu_xml_integrator の「大字」タブを開き、 対象の市町村・大字がコンボボックスの一覧に存在するか(=該当地域のXMLが インポート済みか)を確認してください。

キャッシュ機能

APIから取得したデータはプロジェクトフォルダ内の fcloud_shizuoka/ ディレクトリに SQLite データベースとして保存できます。次回以降はキャッシュから即座に読み込まれます。

キャッシュはプロジェクトフォルダに保存されます。QGIS プロジェクトが保存されていない場合は保存できません。
ボタン動作
ローカル保存現在表示中のデータをキャッシュに保存します
更新API から再取得してキャッシュを上書きします
取得日時ラベル現在のキャッシュの取得日時を表示します

タブ別のキャッシュ動作

タブキャッシュ形式備考
保安林台帳SQLite(市町村別)連携GPKGに含まれる市町村範囲を保存・更新。大字リストも自動キャッシュ
森の力SQLite(検索条件別)+ GPKGテーブルデータと実施箇所ポリゴンを別々にキャッシュ
経営計画SQLite(全件)+ GPKG読み込み時に自動保存。次回はキャッシュから高速読み込み
林地開発SQLite(検索条件別)市町村・開発区分・開発目的の組み合わせでキャッシュ

レイヤー追加機能

ドック下部の「レイヤー追加」エリアから、補助的な MVT レイヤーをワンクリックで追加できます。

ボタン追加されるレイヤー
林道静岡県森林クラウドの林道 MVT レイヤー(fcloud_林道

各タブのレイヤーボタン(実施箇所レイヤー・計画箇所レイヤー・林地開発レイヤー)から追加したレイヤーは、 タブを切り替えると自動的に非表示になり、タブに戻ると再表示されます。

追加されたレイヤーは、接続中の GPKG レイヤーの直上に配置されます。 プロジェクト未接続の場合はレイヤーツリーの最上部に追加されます。

Fcloud Shizuoka  /  静岡県専用プラグイン  /  Developed by Avid Tree Work  /  Author: Hideharu Masai